第6章 確証
「やっぱり、廉には勘付かれたか」
蒲田さんは、そう言って
諦めたように笑った。
鼻がいいのは、前々から知られている。
けど、こんな漠然とした
疑惑がまさかあたりだなんて
思いもしなかった。
「マネージャー業が初めてなのに、
一生懸命に色んな事に取り組んでたって
面接で聞いたんだ。けど、後になって
あの子がオメガだって事が分かって。
最大限の配慮で決まったんだよ」
———キンプリならやれるかなって。
俺はそう思ったんだ。
蒲田さんの言葉は、胸にスッと入ってくる。
「……なんか、俺らそんな信用されてた
なんて思わなかったっすよ」
神宮寺の方に顔を向けると、
無言で頷いた。