第6章 確証
廉Side____
神と二人で出ている
映画の撮影が終わった。
迎えに来てくれた蒲田さんと
神と三人、車で優太と
マネさんのいる撮影所へ向かう。
MV撮影の時、少し
体調が悪いように見えた優太。
神と二人、
自然とその会話になった。
「優太、大丈夫かな」
「心配だよね。でもマネさんが
付いててくれてるし」
微笑みながらそう言う神の
言葉を、俺は素直に信じたかった。
「うん……そうやんな……」
「……廉?」
すん、と鼻を鳴らす。
鼻の奥に微かにある、
彼女の匂い。
思いきって、
蒲田さんに言ってみるべきか。
「……なあ、蒲田さん」
「んー? どした?」