第16章 体調不良 ★
>>side:Kazunari
翔ちゃんは晩ご飯の後、
薬を飲んですぐ部屋に戻った。
俺らに移さないようにって
思ってるんだと思う。
でも、元気そうでよかったー…
起こすのもあれかなと思って
のぞいてなかったけど、
気になったから部屋に戻る前に
翔ちゃんの部屋に行った。
それが…間違いだったかなぁ…
トントン…
「はい」
「翔ちゃん…あ、起きてる」
「かず…昼間寝たからさ。それに、見て。」
翔ちゃんはベッドで座ってて、
いま計ったんであろう体温計を見せてきた。
「お。下がってる!」
「そう♪36.6!平熱復帰です!」
「ふふふ!おめでとう♡」
「ありがとう。ご飯とか、病院とかも…ありがとうな」
「んーん。翔ちゃんが元気になって良かったよ」
「…かずー、」
「んー?」
翔ちゃんが呼ぶから、
ベッドに腰掛けて座った。
「…キスしてい…?」
「もう…病み上がり…ってかまだ病みくらいだよ?」
「だって…今日かず可愛くて、俺…熱なのもあんのかな?なんか寂しくて…」
「…俺に移っちゃうかもよ?」
「…やだ。けど…いてほしい…」
「ふふ…翔ちゃん可愛い…一緒に寝よっか?」
「いいの…?」
「もう熱下がってるし…ただの風邪でしょ?大丈夫だよ」
「かずぅ…」
「ほら、布団入ろ」
最初はただ、一緒に寝るつもりだったけど…
翔ちゃんが悪戯してきたのは
俺が布団に入ってすぐだった。
ほんとにすぐだよ!
「…んっ…しょぅちゃん!だめ…」
「かず…チュッ…んん…」
「んぁっ…//ちょっと、ほんとに待って!」
「…だめ…?」
「熱ぶり返すよ!?」
「…布団の中でヤる!部屋も暖かくしてる…」
「ぇえ…今日?よりによって今日スる!?」
「いまシたい…かずがほしい…」
「…そんな熱っぽい目で見ないでよ…//」
「ちゅぅ…」
「ぁあ…//もうっ…」
抱きついてきたと思ったら、
首筋に吸い付いてきて…
珍しくうっるうるの目で見つめてくる…//
ずるくない…?そんなの…。
普通なら、俺に移るとか気にして
こんなことする人じゃないのに…。
あんな高熱久しぶりで…
心細くなっちゃったんだろうなって
思うと…拒否できなかった//
もう、熱下がってるし…ね…?