第9章 嘘と喧嘩と団結力 ★
>>side:Satoshi
ガチャ…
俺らが使ってない隣の楽屋。
開けると、あの人がいた。
翔「おはようございます」
「「おはようございます」」
「ぁ…おはようございます…」
翔「お時間いただいてありがとうございます。時間をかける気はないので、早速ですけど、うちの二宮に対する脅し行為、やめて頂けますか。」
「…………」
潤「全部、聞きました。仮に同意していたとしても、あなたが行なっている行為は性犯罪ですよね?」
「…申し訳ありません…」
謝った。
全部、自分が悪いと、謝ってた。
なんの反論もしてこない…。
翔「僕たちが聞いたのは、あなたが僕たちの関係に気付いて、バラされたくなければ、2人きりの時間を作れと脅された。時には身体を求められて…」
「間違いありません…にのは、ずっと泣いてました…」
潤「好きだったんですよね!?二宮のこと…。なのになんでそんな、泣かすようなこと…」
「…本当に好きだった。泣いてる姿も可愛かったんですよ…」
翔「…っ、…二宮は…自分で心のコントロールができなくなっています。あなたの責任です。本当は、警察に突き出してやりたい……でも、二宮はそれを望んでいませんし、僕たちも大事にする気はありません。だから…このことは、お互い、口外しないと約束して頂けますか。いや、頂けますよね?」
「…はい、」
潤「あと…今後一切、二宮と会うことはもちろん、連絡を取ることもやめてください。共演NGも事務所に伝えてあります。事務所も、今回のことは把握していますので。でも……正直…二宮は、きっと、また、あなたと芝居がしたかったんだと思います…」
「え…」
潤「あなたのこと、嫌いになれないと…最後まで、それで、悩んでました…。二宮の気持ちを…、踏みにじったこと…自覚してください」
「……にの…っ、…」
翔「今の会話は全て、録音させて頂きました。もし、何かあった場合は警察に提出しますので。」
「……ごめんなさいと、…にのに…」
潤「…伝える機会があれば、伝えます。」
「………」
翔「失礼します」
「「失礼します」」
2人が捲し上げるように話してくれた。
俺は立ってただけ…。
こういう時、この2人は本当に頼りになる。
外に出ると、マネージャーが
心配そうに待っていてくれた。
俺らは笑顔で頷いて、楽屋に入った。
