第9章 嘘と喧嘩と団結力 ★
>>side:Kazunari
時間が経つと、人は油断する…
せっかく頑張ってたのにね…。
潤はやっぱり、鋭い。
今日のことだって…絶対納得してない。
さとも…また、違和感…感じてるの知ってる。
でもさ…言うわけにいかないんだって。
こんなに愛してくれて…
幸せくれる4人のこと…
守るには、こうするしかない…。
和「…部屋、戻るね」
潤「ん…明日早いの?」
和「ぅん…打ち合わせ」
潤「そか………今日は、ここで寝よ…?」
和「ん…?」
潤「かずと寝たい…おねがい…」
和「…朝、起こしちゃうかもよ…」
潤「いいよ?」
和「ふふ…」
毎日、朝…一緒に寝てるわけに
いかないからさ、シた後は部屋に戻る。
たまには…いいよねって、
一緒に寝るんだけど…
甘えられるたび、俺の心は
ズキズキ傷んで…壊れそう…
いや、悪いのは俺なのにね…。
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-ある日の1人の楽屋
マネ「にのさん、お客さまです」
和「誰?」
「にのー」
和「…!ぉ、つかれさまです…」
「お疲れさま♪」
和「…ちょっと外で待ってて」
マネ「分かりました」
1人の仕事の楽屋に、
あの人が尋ねてきた。
マネージャーもいるのに…
こんなに堂々と会うのは久しぶり…。
やっぱ、油断するのかな…
「今日、飲みに行かない?」
和「…もう、終わったんですか?」
「うん。にのは?」
和「…もう終わります。あと取材」
「お。じゃあ…いつものとこで待ってるね」
和「…はい、」
番宣があるからって、最近はよく
この場所で会ってしまう。
普段は撮影が主な仕事だろうから
同じ作品に出ない限り
仕事場では会わないのに…。
和「今日送りいいから」
マネ「ご飯ですか?」
和「んー」
マネ「…さっきの、方と?」
和「…誰でもいいじゃん?」
マネ「まぁ…はい。気をつけてくださいね」
和「……ん、」
マネ「明日、朝スタジオ抑えてありますけど…」
和「あー…いい。家のスタジオ使うわ。」
マネ「分かりました。昼から、CMの撮影です。13時に迎えに行きます」
和「ありがと。お疲れさま」
マネ「お疲れさまです」
マネージャーと楽屋で別れて
俺は徒歩で約束の場所に向かった。
トントン…
「お疲れさま」
和「お疲れさまです」
いま、俺の目の前にいるのは
俺に告白した、張本人。
