第8章 メンバー以外の人 ★
>>side:Jun
最初はしっかりしてたさとしが
結局翔さんに甘えてた。
まぁ…俺も朝は雅紀に甘えたけど。
心に不安があると…
甘えたくなるんだろうな…。
甘えて、受け止めてくれる人が
いっぱいいて幸せだな、と思う。
2階に上がる2人を見送ると、
俺は意を決して、
かずの部屋のドアを叩いた。
トントン…
潤「………」
…ガチャ
和「…じゅん?どしたの?突っ立って」
いつもはドアを叩くと
声を掛けて少ししてからドアを開ける。
今日は何も言わずに立ってたら
かずはドアを開けてくれた。
潤「ちょっと…入ってもいい?」
和「……おれ、眠くて…寝ちゃうかもよ?」
潤「ぁあ…いいよ、」
和「………ん、どうぞ」
断られたと思った。
でも…かずは少し黙り込んでから
中に入れてくれた。
よかった…俺、泣きそうなくらい
ホッとしてる…。
ベッドに横になるかず。
俺はその横にある椅子に座った。
潤「…今日どこ行ってたの…?」
和「んー?静岡」
潤「…ぁあ、ロケか…」
和「うん」
欠伸をしながら答えるかず…
俺は、かずに馬乗りになって
両手を押さえつけた。
潤「……かず、」
和「…じゅん…ねむぃって、おれ…」
潤「こっち見て。俺の目、見てよ」
和「………」
かずは特に驚くこともない。
だっていつものことだもんね。
でも、視線は定まってなかった。
これはいつもと違うこと。
潤「かず…」
和「……ん…?」
潤「…おれに、…なんか、隠してない…?」
和「………」
潤「こっち見ろって…」
和「……なんか、って…?」
潤「…俺が聞いてんだろ…?」
和「………」
かずは口角をぴくぴく動かしたり
ごくりと唾を飲み込んだり…
眉間にしわを寄せて
目に涙を浮かべて…
明らかに動揺してた。
潤「…かず…」
和「…っ、…ごめ…、ぐすっ…ごめんなさっ…」
潤「なんで謝ってんの…泣かないで、かず…」
俺はかずの目から零れ落ちる
涙を顔を包み込んだ手で拭った。
潤「…キス、してもいい…?」
和「………」
潤「かず…」
かずは目を伏せたまま、
弱々しく首を横に振った…
潤「なんで…?かずは俺がきらい…?」
和「そんなわけっ、…ない、じゃん…」
潤「…好きって言ってよ…」
和「……スゥ…ハァ、…はぁ…っ、…」
抱きしめて感じたかずの
鼓動はすごく早かった…