crazy for you.【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】
第8章 訓練開始
立体機動装置を装着し、
訓練場につくとハンジから他の班員を紹介された。
「うちの班には私とモブリットのほかに三人いてね。
みんないい子だからすぐに仲良くなれると思うよ。」
屈託なく笑うハンジとは裏腹に
集められた班員たちの表情は硬い。
まるで、
アウラのことをじっくりと値踏みしているようだ。
仕方がない。
得体の知れない人物が自分の班に入ってきたのだから。
「右から、ニファ、ケイジ、アーベルだ。
みんな仲良くするんだよ」
「よろしくお願いします。」
アウラが頭を下げると
おかっぱの女性がゆっくりと近づいてきた。
「ニファです、よろしくね。」
二ファは可愛らしい笑顔を向けると
アウラに手を差し出した。
その手を取るとしっかりと握りしめられる。
「っ、」
「今日の訓練、楽しみにしてるね。」
繋いだ手にはどんどん力が籠められる。
見つめられた瞳からも凄味が感じられた。
調査兵団に入団できて
安心していたが気を抜いてはいけない。
この人たちに認められなければ。
アウラもニファの手を握り返した。