crazy for you.【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】
第7章 時期外れの新兵
リヴァイは一瞬アウラに視線をやると
再びハンジに視線を戻した。
「まず作戦の許可が降りるわけがない」
「そんなことは分からないじゃないか。
提案してみないと」
「駄目だな。」
リヴァイに続きまたしても背後から現れた
エルヴィンによってハンジの声は掻き消された。
「初めての壁外で
わざわざ危険なことはさせられない。」
「そうだけどー
補助だけだしアウラの腕前なら立派に務めあげてくれると思うよ。」
ハンジは口を尖らせる。
「ハンジさん、できそうならやってみますから
巨人の捕獲について教えて貰えますか?」
「アウラ・・・・・・!」
この状況に痺れを切らしたアウラは
できるか出来ないかは別として
とりあえずハンジの提案に乗ることにした。
ハンジはうるうると瞳を輝かせている。
「お前、こいつに付き合ってると早死するぞ」
リヴァイは小さく溜息を吐いた。
「エルヴィン団長、リヴァイ兵長。
調査では自分が二人のことを
見守っておきますので・・・・・・」
収拾がつかないと判断した
モブリットはこの場を収め始める。
「すまないな、モブリット。
ハンジ、アウラに無茶をさせるなよ」
「もーわかったよ」
ハンジは小さくエルヴィンを睨んだ。
エルヴィンはそれを気にする様子もなく
リヴァイと共に食堂を去っていった。
あたりを見渡すと
食堂に残っている兵士も少なくなっていた。
そろそろ訓練が始まるのだろう。
「さて、私たちも行こうか。」