crazy for you.【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】
第6章 悪くない
「準備はいいか。」
今日は調査兵団自体休暇の日らしく
立体機動訓練所には
アウラ、エルヴィン、リヴァイ、ハンジしかいない。
ハンジは心配そうにアウラを見つめる。
先程リヴァイが準備しているのを見たが
今からアウラが挑むのは
訓練の中でも最も難易度の高いコースだ。
下手をすれば怪我だけでは済まない。
アウラはリヴァイに頷くと
位置に着いた。
もう仕方がない。
どうなろうと私には
アウラを信じることしかできない。
だがいざ危険な目にあったら
アウラを守ってやろう。
ハンジはそっとトリガーに手をかける。
そして、先程アウラに言われた言葉を
反芻した。
帰りたい場所、か。
たまたま出会ってから一日も経たず、
こんなにもアウラに好かれていることに驚愕する。
そして、
こんなにも肩入れしてしまっている自分自身にも。
エルヴィンはというと面白そうに
アウラとリヴァイを見つめている。
アウラがブレードを引き抜くと
リヴァイが大きく息を吸い込んだ。
「ではいくぞ。はじめ!」
リヴァイの掛け声で
アウラはガスを吹かすと森の中へと
飛び去っていく。
その後ろにハンジ達も続いた。