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溺愛執事の恋愛事情

第3章 お嬢様、バイトする


真っ赤になって顔を背ける彼女の行動も。
恥ずかしがって涙を溜めるその仕草も。
全部に煽られる。


「ハイセ…っ、待って、いきなり?」
「余韻のせいでぐちゃぐちゃ。問題ねーよ」
「でも……っ」


グダグダ言い淀む皇の両足をガバッと開いて。

「きゃぁっ」


ついでに膝を胸へと押し付ける。


「待ってハイセ……っ、これ、この格好や…っ」
「待てません、お嬢様」

「ひぁあっ……っ」

そのまま、腰をぐ、と沈めて行けば。
ギュウ、と締め付ける、彼女の腟内。


「さっき旦那さまから連絡がありました」

「は…っ、はぁ?」

「今夜戻られるそうです」
「今夜??」
「ええ、なので、待てません」



「ぇ、え?……んっ、ぁあっ」


欲望のままに腰を打ち付ければ。
喉を晒して仰け反る彼女。
皇のいいところなら、心得てる。
どーすれば悦ぶかも。
どーすれば、蜜を溢れさせるのか、も。



膝裏をもっていた手を片方外し、親指を、剥き出しになっているその突起へと宛がい、上下にあがく。


小さく悲鳴を上げながらも、悩ましげに吐きだされる甘い吐息。
顔を隠すように交差した両腕。


「顔隠すなら、止めますよ?」

意地悪にそう、耳元で囁けば。
ゆっくりと両手をはずす仕草を見せる。

「良く出来ました」




いつもいつも。
なんとか耐えて余裕なふり、してきた。
余裕あるように振る舞って。
カッコいい男でいたかった。
大人な男でいたかった。


だけど。



「ごめん、皇」
「ぇ」


ほんとはいつだって。
余裕なんかなかったんだ。


「手加減とか、もー無理」
「……っ」


執事の仮面が剥がれたら。
それはもう、ただの健全な男子、で。
10年間もただひたすら抱きたいと待ち続けた愛しい存在が目の前にいて。
余裕なんてあるわけない。



「いい、よ」

「皇?」


「苦しい、の?」
「ぇ」

「ハイセ、つらそうな顔してる」


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