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溺愛執事の恋愛事情

第1章 神様ヘルプ!


なんかもう。
蕩けちゃいそうなこの笑顔見るだけで。
非常識なこんな時間に朝ごはんを食べている事実も、理不尽な理由で叩き起こされたことも。


なんかもう。
どーでもよくなっちゃうから不思議だ。




「良かったー。これでやっと寝れる」

んー、と。
豪快に『伸び』をする彼女を黙って見つめれば。

「え、え?ハイセ?」

視線に気付いた彼女は、暗がりでもわかるくらいに頬を染める。

「食べ終わるまで、寝ないで下さいね?」
「え?うん」


にっこりと微笑めば。
「?」を頭にいくつか浮かべながらも、素直に頷く彼女。
まだまだこーゆーところ、危なっかしいんだよなぁ。
警戒心、持たないと。



「ごちそうさまでした」


ペロリと全て平らげた後。
暖かいお茶を入れてくれる彼女の腕を引き寄せて、腕の中へと囲う。

「ハイセっ?片付け、出来ないっ」
「大丈夫、後で僕がやりますから」
「んーっ」
「逃げられるとお思いですか?」
「お思い、よ!」
「ではどうぞ?お逃げ下さいませ」


ぎゅーっと彼女を後ろから抱き寄せて、腕から逃げようと本気でもがいている彼女のうなじに唇を寄せた。

「……や」

思わず漏れでた声に口を押さえ、耳まで羞恥心で真っ赤にする彼女。
に対して、フツフツと沸き上がる悪戯心と上がる口角。



「まさかこんな時間に人を起こしといて、寝れるなんて思ってないでしょう?」
「え」
「誘惑、するのでしょう?」
「した!もうそれ、終わったの!」
「よろしいですかお嬢様。誘惑とはこーやるものです」

「……ハイセ」


「いただきます、お嬢様」

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