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溺愛執事の恋愛事情

第2章 Lady GO or Stay?




動かない。
頭上で一纏めにされた両手は、全くもってびくともしない。
こんな明るい場所で。
無防備に晒されている両脇、に。
羞恥心が最高潮だ。
だってそんなとこ、普段こんな風に晒すことなんてないもん。


いやいや。
それ以上に。


「はい、せ……っ、口、や…ぁ…っ」


膨らみに触れる掌や口は、その頂を焦らすように掠めるだけで、柔らかい肌に紅い華を散らしていくだけ。
太ももを撫でる掌は、一番敏感な部分をやっぱり焦らすように掠めるだけで。
決定打にかける、うまく調節された刺激にただただ体は悶えるだけだ。


「………ふ……っ、ぅ…ぁ」


噛みしめた唇からは、耐えきれずに漏れる呻きにも似たくぐもった声。
耐えきれずに瞳をぎゅ、と、閉じた。


「!?」



同時に。
中に入ってきたのはハイセの指先で。
すでに熟れた果実のように真っ赤に存在を主張する胸の先端には、ハイセの唇が吸い付いた。

「……やぁ……っ、やめ……っ、はい、せ、いやぁ」






ああもうほんと。
こうなったらあとはもう、堕ちるだけ。
頭で考えるより先に。
理屈云々とやらを弾き出す前に。



もう、なんにも考える余裕なんてあるはずなどない。


ただただ、ハイセに導かれるままに醜態を晒して、みっともなく喘いで。
全てハイセの、思うままに感じさせられるしかないんだ。



「さて、いかがいたしますかお嬢様」
「……………」

そんなこと、言われたって。
ハイセの欲しい言葉なんてわかってる。
たぶん今、あたしが欲しいものもそれだという事実も。
だけどそんなこと。
口に出してなんて言えるわけなどない。
そんなこと、恥ずかしすぎるじゃない。


「………まだ理性、残ってましたか?」

「!?」


不機嫌そうに2本の指を引き抜くと。
彼はシーツに染みを作るくらいに濡れたその場所に、躊躇なく舌を這わせたのだ。


「ハイセっ!?」


途端に止めようとハイセの頭に手を置いた、瞬間に。

ピチャッ

って。
すごく嫌な音を響かせて。

「―――――――---やぁっ!?なに……、ふぁ―――っ!?」


大袈裟なくらいに、体は勝手に反り返り、喉元を天井へと晒した。










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