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溺愛執事の恋愛事情

第8章 溺愛執事の事情


なんで?
なんで?


欲しい、のに。


はいせがほしくて、仕方ないのに。




熱い。
熱くて、熱くて熱くて。
どうしようもないくらいに。
どうにかなっちゃうくらいに。



こんなにも。




はいせを求めてる、のに。




「やっ……っぁあん、は、っあ、っぁあ……っ」




ぐ、と腰ごと持ち上げられて。
秘部を這うハイセの舌が視界に入る。
こんな格好恥ずかしくて。
今すぐ消えちゃいたいくらいに恥ずかしくて。
だけど大腿を支えるハイセの力強い腕がそれを許してくれない。
逃がしてくれない。





気持ちいい。
気持ちいい。
気持ちいい。



あんなに支配されていた恐怖が一気に払拭されちゃうくらいに。
ハイセの与えてくれる感覚はふわふわと心地よくしてくれる。
いつだって。
どんな時だってハイセはあたしを幸せにしてくれるんだ。
いつだって。



だけど。



「はい、せ……っ、それもぉいやぁ……っ」




何度達しても。
どんなに気持ち良くても。
満たされない。
体の芯が、空っぽで。
疼き、が。
満たされない。



「はいせ、はいせぇ……っ」









わかってる。
そんなの、当たり前だってこと。
きっとたぶん、これは罰なんだってこと。
あたしはもう。
ハイセに嫌われちゃったんだ。
他の人を許した時点で、すでにもう全部終わったんだ。
ハイセはきっと。
あたしを、許してないんだ。


だから。


『ドアの向こうにいます』


だから。
だから。





あたしを『愛して』、くれないんだ。




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