第1章 【9】願いと流星群 前編
「さっそくだけどステージに上がってきてもらおうかな?」
いつも通り誰にでも態度を変えない調子の八乙女楽
淡々と告げる言葉からカリスマ性を素人でもうかがうことのできる九条天
2人と対比して控え気味に言う十龍之介
「ラジオネームRabbitちゃんいるかな?」
今…Rabbitって言った?
それは私がいつもTRIGGERだけじゃなくてIDOLISH7とRe:valeのラジオにも使っているラジオネームだ
まさかとは思うがさっき言った通りフラグを全てへし折ってきた私だ
それこそ同姓同名じゃないけど、こんなありふれたラジオネームどこにだっている
「龍、ここでラジオネームで呼んだって意味がないでしょう?」
「あ、そっか!」
天の指摘に少し慌てて当選者の名前を呼ぶ
「えっと、黒薙藍希ちゃん!」