第2章 【9】願いと流星群 後編
夜6時30分頃、ラビチャの通知音が鳴った
【新宿駅から徒歩10分のイタリアンレストランに来て。先に個室に入って待ってるね】
天からのラビチャに これから向かいます とスタンプで返し、自宅アパートを後にした
最寄り駅から1回乗り換えて新宿駅に着く。たぶんここの店だろうと、店の前で着いたとラビチャをするとすぐに返信が帰ってきた
【え、どこにいる?】
店の前にいるのに居場所が分からないなんてことはない。慌てて天に電話をかける
「ごめんなさい。お店間違えちゃったみたいで……もう少しかかると思うので、先に始めててください」
「いや、ある程度見当はついてるから迎えにいくよ。 そこから動かないで」
「わかりました。 ありがとうございます」
通話が切れて2分
「藍希ちゃん!」
「わざわざ迎えに来てくれてありがとうございます」
「じゃあ、行こうか」
夜とはいえど新宿はまだまだ人が多い
はぐれたらいけないと手を引いてくれる天は今まで見てきた中で一番イケメンだった
私の為に手を引いてくれる
自惚れてしまう