• テキストサイズ

怖いのは苦手です【ONE PIECE】ドフラミンゴ夢

第2章 Who are you?





ドフラミンゴがゆっくりと振り向き片手を上げると、手首に何かが絡むような感覚。

危ないと思った時にはすでに遅く、グイッとバンザイをするように手が引き上がる。





「……っっ?!?!?」




抵抗も出来ぬまま、紐で縛られたように左右の手がくっついた。


驚きが落ち着くより早く、そのまま身体が吊るされるように浮き上がり、見上げていた筈の男の顔の前で止まる。





「な、なに、を…っ?!?!?!」


「遅い」





何かが首筋に絡みついている。
呼吸を妨げる様に一瞬のうちに締め上げるがもがいても引っ掛かりもなく、何が首にふれているのかすら分からない。







「フフフフ……タイムオーバーだ」


「ぐっ、ぅ……っ…」


「決断力、判断力のねェ奴はどうせ長くは生きれない世界だ。テメェの命でよく学ぶんだな」






従者のような男がドフラミンゴを呼ぶ声も聞こえるが、意に介してもいないようで私から目を離さない。

ドクリドクリと頭に上った血が行き場を失い、熱と共に溜まっていくのをぼんやりとしていく中で感じる。

耳元でやたら大きく響く脈動。

首元を掻き毟るようにしても何も手に掴むことが出来ず、徐々に力が入らなくなっていく。

喉から力を抜いてしまえばもう終わりだろう。


不思議とそんなに恐怖を感じない。






どこかで冷静に考えていた。

あぁ、これが死ぬって事か、と……




意識が遠のいて涙が流れた。








瞬間、弾けるように白く広がる視界。

フィルムのように景色が濁流の様に駆け巡る。








『………探せ! この世の全てをそこに置いてきた』








どこからが響く声。


知っている、私はこの声を







『海賊王に俺はなる!!!』







知っている、彼の願いを


私は…………

/ 29ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp