怖いのは苦手です【ONE PIECE】ドフラミンゴ夢
第2章 Who are you?
しかし、ドフラミンゴの言う通りなら、その危険が私に降りかかりそうになった時は守ってくれる……。
信じていいのだろうか?
「着いてこねぇなら今すぐ消えろ。今回は見逃してやる」
「わ、若っ!」
前後から聞こえる男の声。
あまり気が長い訳では無いらしいドフラミンゴが舌打ちをひとつ。笑みを消したドフラミンゴは声すらも冷たく鋭く心に刺さる。
とはいえ、そんな簡単に答えられるはずがない。
昨日今日知り合った相手…しかも、こんな見るからに怪しい相手を、信じる?
通常なら即Noと答えていただろう。
けれど、なんだろう?
何かが引っかかる。
ーーーーーーー『俺はドンキホーテ・ドフラミンゴだ』
ドフラミンゴ………
私はその名前を知っている。
でも、いつ? こんな見知らぬ土地で、聞いたことがあるなんて……
固まったままの私に痺れを切らしたのか、ドフラミンゴは立ち上がるとこちらへ近付く。
それでも私が口に出来る言葉はまだ、ない。
何かされるかと身構えたが、自意識過剰というやつだ。
彼は横を通り過ぎていく。
これ以上黙っていても置いていかれると、急いでピンクの羽根を掴む。
グイッと引かれた事で足を止めるドフラミンゴ。
「つ、着いて…く」
サングラス越しにこちらを見たことが分かる。
怖いけれど、ここで怯んじゃダメだ。
「でも、ペットはやだ」
「………………フフフフ…、却下だ」