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怖いのは苦手です【ONE PIECE】ドフラミンゴ夢

第2章 Who are you?



時間にして数秒の事だったかもしれない。
しかし、恐怖と戦うにとっては果てしない時間だった。

フッフフフと、ドフラミンゴは独特な笑みを零すとの顎を解放して身体を起こした。

片膝を立て胡座をかくようにする。
口元には怪しげな笑みが戻っていた。





「…おい」


「は、はい!」


「お前、生まれはどこだ?」


「と、東京ですけど」








咄嗟にそう答えると男の眉間に深くシワが刻まれた。

迫力が更に増して、とても怖い。








「トウキョー? そりゃ〜、どこの海だ?」


(は? う、海??)






は我が耳を疑った。

海とは、どういうことだろう。

そもそも、東京が通じていない。

ここは日本ではないのか?

確かに目の前の男は日本人には見えないが、言葉が通じているじゃないか。

しかし、いけない。
また不機嫌になられては困る。





(えーっと、海がなんて? どこの海って言ってたっけ?)









「あ、あの…日本を囲む海…って事でしょうか…?」








答えはないが、視線が急かしているように見え、必死に学生時代まで頭を巻き戻す。

頭の中に遠い地理の授業が蘇った気がした。

脳内に靄のかかった世界地図を広げてみながら記憶を辿る。





日本を囲む海…









「う、海…えーっと……地図でいうと、上がオホーツク海、右が太平洋、左が日本海で……あれ? 沖縄のところなんだっけ?

えーと……あぁ! 東シナ海!?

その4つの海に囲まれた島国が日本だったと思います」







半分独り言のようになりながら心の中でガッツポーズを決める。

世の中、いつ知識が必要になるかはわからないものだ。
やっぱり、勉強する事は大事なんだなぁ……などと、呑気なことを考えるのは現実逃避だろうか。

しかし、晴れた気持ちのとは逆に、ドフラミンゴはさらに視線を鋭くした。


の、その必死な様子はふざけているわけではないようだが、それにしても聞いたこともない単語ばかりなのだ。







「そりゃぁ、グランドラインの外の海か?」


「は、はい? グラン……?? えっと、もう一度お願いします」







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