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短編集

第1章 忍足謙也の好きな人。


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謙也が帰ったあと、
白石は待ち合わせの図書室へと向かった。

目的の君を探し、隣に座り

「遅くなってすまんな?」

と相手の顔覗き込めば

「ううん。私も今来たとこ」
そう答えるのは2ヶ月ぐらい前にできた彼女。

「ほな、帰るか?」
そう問えば、可愛く笑い
「うん!」
と答えた。


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一緒に帰って
他愛のない話しをしていると


「そういえば、蔵くん。私蔵くんが来る前に告白されたんだよね…。」

「え?そうなん?相手にはなんて言ったん?」


「彼氏がいるからごめんなさいって。そもそも話したこともなかった人なんだよね。」


「そうなん?それはなんか逆に怖いなぁ?相手はなんて人なん?」


「忍足謙也…?って言ってた気がする」


「…そうなんか。」



謙也…。まじかいな。お前の好きな子って俺の彼女だったんか。



「でも、ちゃんと断ったからね?」

「そんなん言わなくてもわかってるで?...なぁ」

「どうしたの蔵くん?」

「…こんなん言うキャラやないんやけど、俺のこと好きになってくれてありがとうな」


「え…?ううん。私の方こそありがとう。」


そういって微笑む彼女を優しく抱きしめた。








謙也にはこの子が彼女っていうんは言わないでおこう。





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