第3章 ○カシスソーダ*芥川龍之介
指先に蜜を絡めながら、その指で突起を刺激する。
すると、人虎は悶えるように腰を揺らしながら甘い声を漏らす。
「ヤダッ、そんな、されたらっ、」
「達するか?」
「うんっ、もう、イっちゃう…、あっ…!」
甘い蜜をじゅるりと吸い、突起を潰して転がすと、
短く声を上げ厭らしく果てた。
軽く潮を吹いていて、僕の手や顔にも人虎の甘い香りが移る。
人虎に見せつけるように口の周りに付いた愛液を舐めとると、恨めしそうに潤んだ瞳で睨まれる。
「…嫌って言ったのに。」
「僕にはそうは見えなかったが?」
「そんなの知らない!…って、ちょっと、…きゃっ!」
反抗的な人虎も唆るが、僕は素直な人虎の方が好きだ。
「なぁ、人虎。今欲しいものを言ってみろ。」
「……ヤダ。」
「言わなければ、ずっとこのままだぞ?」
耳元で囁けば、嫌々と首を横にして拒否の意を示す人虎。
……強情な奴だ。