• テキストサイズ

文スト甘味処

第3章 ○カシスソーダ*芥川龍之介







「只今。」



扉を開け、玄関を見れば人虎の靴がある。

しかし、中から声は聞こえてこない。


…まさか、倒れたりしていないだろうな。



「おい、人虎!」



声を上げながら、自室に入ると
僕のベッドの上に身を投げ出して寝ている人虎がいた。

スースーと寝息を立てながら、安心したように眠っている。


…余計な心配ばかりさせる奴だ。


柔らかな銀髪を撫でると、猫のように僕の手に擦り寄ってくる。



「…それにしても、なんて格好だ。」



横で眠っている人虎の姿といえば、
下着の上に僕のシャツだけを羽織っている。

なんとも無防備な姿だ。


…此奴は、態としているのか?


スラリと伸びる足、横向きに寝ることで強調されている胸元、晒された白い首筋。


全てが僕を煽り、強い劣情を抱かせる。




/ 34ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp