第2章 痴話喧嘩*中原中也(+芥川龍之介)
「大体、お前は芥川に甘すぎなんだよ。ちょっとは上司らしく厳しく振る舞え。」
「私は褒めて伸ばすタイプ
なんですー。ねぇ、龍之介?」
そう言うと同時に、龍之介の頭をグッと引き寄せる。
すると、中也がまたうるさく怒鳴り出す。
「おい!む、胸、当たってんじゃねぇかよ!俺だってそんな事してもらってねぇぞ!」
「するわけないでしょ。これは龍之介がいつも頑張ってるから、労いのハグです。」
「俺は頑張ってねぇ、っつうのかよ。ハッ、酷ェもんだな。お前のために、いつも体張ってやってんのによォ。」
「そんなこと言ってないでしょ!中也がいつも頑張ってるのは知ってるもん!ちゃんとカッコいいって思ってるよ!」
「おい、それもっかい言ってくれ。」
「中也はカッコいいよ。」
「…マジかよ。」
「(この人達は一体、何がしたかったんだ。)」
恋人達の無駄な時間にひたすら付き合わされる芥川だった。