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~桜の木の下で~

第12章 一心同体



『あはは…衣月が光明三蔵と実の親子だということも初耳ですし…』

八戒が苦笑いしつつ言った。

『あたしは先代である煌央三蔵と光明三蔵のあいだに出来たの。上の奴らはおそらく、あたしがさっき話したような理由で恋愛など御法度!!って騒いでるんだと思う。実際…あたしは上からの命令でどっちかの寺を行ったり来たりさせられてたし。』

『驚きすぎてどう反応していいか分かんねぇわ…』

悟浄がそう言いつつタバコを吹かしつつ言う。

そんなこんなで作戦会議をした。









『あなたが玉面公主?』

中心部まで来た衣月と悟空。
衣月は高いところにふんぞり返っている女の妖怪に言った。

『そうよ?邪魔はさせないわっ!!私はこの人の正妻になるのっ!!』

玉面公主は喚き散らした。

『なんの得があるの?』

衣月は煌玄三蔵としての顔で言った。

『得?私だけが得するのよ?他の奴らなんてどうでもいいわ。』

玉面公主は鼻で笑った。

『ふーん…悟空…あの装置目掛けて如意棒かましちゃって。』

『おうっ!!うおりゃぁっ!!』

悟空は飛び上がって牛魔王の隣にある蘇生装置を目掛けて如意棒を下ろした。

装置はビリビリと音を立てて爆発音をあげて壊れた。

『何するのよっ!!』

玉面公主はヒステリックに声をあげた。

『あんたバカァ?あたしは牛魔王がどういう存在でどういう妖怪であったかなんて話にしか聞いた事はない。でもさ?あんたが正妻になるなんて不可能だと思うよ。これは、あたしの憶測にすぎないけど牛魔王が人間との共存を拒んだのって人間が妖怪を恐れて自分の我が子が嫌な思いをするからだと思う。親心ってそんなもんじゃない?』

『黙りなさいっ!!あなたに分かるわけないわっ!!私がどれだけ…辛い思いをしたかっ!!』

玉面公主はヒステリックに喚き散らすだけ。

『拉致があかないね。……魔界天浄…』

衣月がそう言うと…経文は玉面公主に巻きついた。

『悟空っ!!トドメ行ってこーい!!』

『よっしゃぁぁっ!!!!』

悟空は玉面公主に嬉しそうに向かっていった。

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