第10章 現状打破
『解雇…ですか…』
しばらく行ってからジープを停めて…八戒が呟いた。
『解雇されましたね……』
と里白。
『あの状況で衣月の勢いに負けちまったけどさ…ここまで来て帰れったってなぁ…』
悟浄が青い空を見上げながら言った。
『悟浄…弱っちい…』
『そういうお前だって勢いに圧倒されたてたじゃねぇかよっ!!』
『うるせぇ!!ヘタレ河童!!』
『なんだとっ!!お子様猿!!って?』
『ここら辺でいつも…三蔵か衣月がうるせぇって言ってくるのに…』
いつものあるのにない事態に悟空と悟浄もケンカを辞めた。
『そんな気力ない…利き腕をミディアムレアにされてるんだから…』
衣月がだるそうに言った。
『さてと…これからのことですが…三蔵は聖天経文を取り返しに行くと言ってそれにもちろん、衣月も一緒だと言うでしょうね…悟空も行くでしょう?』
『うん…』
『………』
八戒の言葉に訳が分からず頷く悟空と何かを察した衣月。
『悟浄と里白はココから先は進まないことをオススメします。』
『え?』
『はぁ?』
八戒の言葉に悟浄と里白が戸惑いと驚きの声をあげた。
『はぁ…いちいち…回りくどいんだよ…』
『いでででっ!!何しやがるっ!!こんの…『悟浄…なんか変な模様がある!!』』
三蔵が起き上がって悟浄の髪を引っ張った。
うなじに見えた紋様を見て悟空が言った。
『里白にも…同じ紋様があるんです…』
八戒は諦めたように言った。
『それで…最近の八戒…おかしかったんですね…』
『里白は気づいてましたか…』
『えぇまぁ…』
里白は苦笑いして答えたがどこか不安そうにしていた。