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~桜の木の下で~

第10章 現状打破



『変なこと言わないでください。たとえ…あたしが倒れても簡単になんて死んでやりません。あたしを両親と一緒にしないでください。』

衣月は口調は丁寧だが目が据わっていた。

『先代も同じ事を言っていた。お主…禁を破ったな?先代と同じ道を進むことは決まっておる…先代はお主の為に使ったようじゃがの…産声もあげず…死ぬ運命であったお主に経文の力を使い続けた。』

タルチェのこの言葉に反応しようとした所に僧侶に呼ばれた。











『これまでの活躍…大儀であった。玄奘三蔵、煌玄三蔵…里白、孫悟空、沙悟浄、猪八戒…お主らは此度を持って解任とする。』

三仏神は唐突に言った。

ーガゥンっ!!ー

ーパンっ!!ー

三蔵と衣月が同時に銃を発泡した。

『ふざけんな…ここまで来て帰れ?納得できるように説明しろっ!!』

衣月は怒鳴るように言った。

『まず、金を湯水の如く使いまくる…無駄足が多い。それが理由だ。』

『あはは…何も言えませんね…』

八戒は三仏神の言葉に苦笑いで言った。


『それと…もうひとつ…三蔵法師同士の色恋沙汰など御法度だ。それも1つの理由と言えよう。』

三仏神の言葉に三蔵は今にも銃を発泡してしまいそうな状況だ。

『三蔵…納得いかないのは分かる。でも、これ以上は発泡したって意味が無い。確かに…その通りだし。あたしらは何も言えない。三蔵だってそれが分かってたはずでしょ?』

そんな三蔵を衣月が止めた。

旭影殿を出ると三蔵がドサリと崩れた。

『三蔵っ!!』

悟空が三蔵を支えにいった。

『触るな…1人で歩ける…』

『強がらなくていい…悟空に身を預けな…』

『衣月っ!!』

強がる三蔵に優しく諭すように言うと衣月も倒れた。
紗烙が衣月を支えた。

『紗烙…ありがと…大丈夫…鎮痛剤…くれない?それと…八戒…ジープだして…皆で散歩に行こうよ…』

恒天城に戻り、鎮痛剤を三蔵に飲ませ…衣月も飲んで…6人はジープに乗って散歩に出かけた。

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