第2章 背負った過去
『おい!それ俺の春巻きじゃねぇかよ!』
『名前でも書いてんのか!?』
『書いてねぇけどとるんじゃねぇよ!変態エロ河童!!』
『なんだと!!脳ミソ胃袋猿!!』
食堂につくと悟空と悟浄がケンカをしていた。
『あ、おはようございます。衣月、里白。』
『おはよう…八戒。他のみんなもおはよう。』
『皆さん、おはようございます。』
2人が挨拶をすると、ケンカの最中の2人はケンカしたままで三蔵だけが新聞を読みながら
『あぁ…』
とだけ答えた。
『おい…そこのガキ2人…朝っぱらからうるせえ!そんなに大人しくしてられねぇのか?あぁん?』
衣月はケンカを辞めない悟空と悟浄に銃を向けた。
『衣月…人に銃を向けるなよ…可愛い顔が台無しだぜ?』
『悟浄に可愛いなんて言われたところで嬉しくもなんともないし。抱かれるなら三蔵でしょ。』
『だってよ?三蔵さま?』
『知るか。』
『うわ〜釣れない〜こんなに可愛い子が誘ってるのに〜?』
『フンッ…減らず口叩いてねぇで早く食え。』
『はーい……』
衣月は拗ねた様子で朝ごはんを食べ始めた。
衣月は食が細い。
トーストとスクランブルエッグを食べて終わった。
その割には筋肉がついていると分かるくらいがっしりとした腕と体つきなのである。
『なぁ…衣月って男?女?』
悟空が突然そんなことを言い出した。
『悟空。あたしだからいいものをそんなことを女に聞くもんじゃねぇよ?』
衣月は口をナプキンで拭きながら言った。
『衣月はサラシ巻いて隠してますけど、Iカップあるんですよ〜?』
『里白…いちいち、バラさんでいい。』
『ついでに言うと、処女ですよ〜?』
『あのねぇ……』
『重要事項じゃないですか?』
『大した重要性もないと思うけどね。それを知ったところでなんにもならないと思うけど。』
『三十路すぎて処女とか天使になれますね〜あ!でも一応、三蔵法師だからそれに近いですかね〜』
『ほっとけ…』