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~桜の木の下で~

第8章 神機妙算



『おい…悟空……衣月はどこだ…』

『ここに運んできてくれた人達が連れてった…』

『チッ……』

三蔵は不機嫌だ。


三蔵と八戒と悟浄に男たちは薬をくれた。

『妙薬…口に苦し…』

薬を飲んだ八戒は笑顔のまま硬直して落ち着くと言った。





しばらくして衣月も戻ってきた。
衣月はまだ少し辛そうだ。

大広間に連れてこられた6人。

『紗烙さま…御一行をお連れしました。』

男がそう言うと…カーテン越しから出てきた女の三蔵法師…

その瞬間、三蔵と紗烙は銃を構えた。

『第二十八代…羅漢紗烙三蔵…』

と紗烙。

『第三十一代唐亜玄奘三蔵…』

と三蔵。

『第二十代紅亜煌玄三蔵…』

とだるそうに答えた衣月。

『久しぶりだな。衣月…今は煌玄と呼ぶべきか?』

紗烙はそう言って衣月に微笑んだ。

『衣月でいいよ。みんなにもそう呼んでもらってるし。』

『お二人は知り合いなんですか?』

八戒が言った。

『まぁね…先代と仲良くしてたからその流れで…』

衣月が言った。

『腐れ縁みたいなものだ。』

紗烙はそう言って笑った。












3人で別室で話すことになった。

『西域にとどまる私が適任だろうと向かおうとしたがここに留まり、周辺を守れと命ぜられた…まず礼を言おう…大儀であったな…玄奘、衣月。』

『別に…なんともない。それよりもさ…経文って全部で五つじゃん?三蔵法師は無事?な三蔵法師って何人??』

衣月は正座から胡座に変えながら言った。

『そうだな…俺が持つ魔天経文、衣月が持つ有天経文、貴殿が持つ恒天経文。牛魔王サイドに渡っている聖天経文。ここに今、3人いる。そして…烏哭三蔵法師…無天経文の所有者は…牛魔王サイドについている。間違いなく…アイツは敵だ。』

三蔵は淡々と答えた。
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