第8章 神機妙算
『あーなんだーこのだるさーありえねー』
と衣月。
『知らん…俺に聞くな…』
と三蔵。
『悟浄…大丈夫ですか?』
『まぁ、何とかな…』
心配そうに悟浄に言う里白。
それに答える悟浄は辛そうだ。
『なんで衣月も三蔵も悟浄もこんなになってんの?』
悟空は不思議そうに三蔵、悟浄、衣月の具合悪そうな様子を見て言った。
『あはは~…高山病ですかね…そういう僕も限界です…』
八戒はそう言って車を止めた。
その瞬間…ワラワラと妖怪が襲ってきた。
『悟空…いけますか?この数…』
『やるしかねぇだろ!!』
悟空と里白は妖怪に向かって行こうとした。
『頭を下げてろ!!少年と少女!!』
後ろから声がした。
銃の音がして妖怪たちは倒されていった。
あっという間に妖怪の屍が地面に転がった。
『あの…ありがとうございます…あなた達は誰でしょうか?』
里白が男たちに言った。
『俺たちは恒天部隊。紗烙三蔵法師の直属の護衛部隊だ。』
代表と思われる男が言った。
『この法衣…この2人…三蔵法師か?』
『いや、その割には若すぎねぇか?』
三蔵と衣月の姿を見た男たちが言った。
『なぁ、少年…この2人は三蔵法師か?』
『そうだけど…』
代表の男に言われた悟空は答えた。
『とりあえず、この人達を恒天城に運べ!!』
『しかしっ!!三蔵の名を語った偽物の可能性もっ!!』
男の一人が代表の男に言った。
『いいからはこべっ!!』
『うわーデッケェ……』
着いたのは大きな寺。
円形に広がる建物で大迫力だ。