第7章 円鑿方枘
あの日から1週間。
悟浄はまだ里白に手を出していない。
いつものように妖怪が襲ってきていつものように倒して…
こんな毎日。
衣月は三蔵と幸せそうに笑っていて…たまに宿屋の部屋の壁が薄いと微かに衣月の色っぽい声とベットが軋む音がする。
そんな音や声が聞こえても悟浄はキスをするだけ。
その先はない。
そんなある日。ずっと野宿だったがやっと街に辿り着いた。
悟浄と久しぶりに二人っきりになった里白。
『あ…』
悟浄は里白から貰ったZIPPOを使おうとオイルを入れる為に蓋を開けた。
インサイドユニットを取ると…
〖正一直爱你(あなたをずっと愛しています)〗
と書いてあった。
悟浄はそれを見て里白らしいと思った。
衣月は堂々と好きだの愛してるだのと三蔵に言うが里白はそうではない。
悟浄の下ネタに同等のレベルで言ってくるのに恥ずかしがり屋。
見つめただけで顔を真っ赤に染めるほど。
『里白…愛してるぜ…』
『なっ…なんですかっ!!急に…っ!?』
悟浄が里白の耳元でそう囁くと里白は焦りだして顔を真っ赤に染めた。
里白は悟浄にベッドに押し倒された。
『そんな顔…すんなって…もう少し…我慢できると思ってたのによ…』
悟浄はそう言うと里白にキスをした。
次第にそのキスは深く激しさを増していった。
悟浄の手は里白の胸へと移動していく。