第5章 五里霧中
衣月はポケットから財布を取り出すと中からブラックカードを取り出した。
『え?衣月…なんでそんなの持ってるんですか!?』
『観世音菩薩名義のカード!!旅出る前に出会って渡されたの〜あれ?言わなかった?』
『聞いてませんよっ!!』
『あえ?そうだっけ?』
『全く…あなたという人は……』
そんなこんなで支払いを終えてなぜか、ウキウキな衣月。
『はい!これあげる!』
衣月が里白に渡したのは大人の玩具。
『はっ?え?え?これ…何に使うんですか!?』
『何って…○○に押し当てて…あん!気持ちぃん!みたいな??』
『えっ?あっ…はぁ…』
里白はとりあえず戸惑いながらも受け取った。
その帰り道…
明らかに挙動不審の2人の青年を見かけた。
『あの…なにかお困りですか??』
里白は2人に話しかけた。
『ここら辺で珍しい菓子を売っている店はないか?』
赤毛の青年が答えた。
『誰かにお土産とかですか?』
衣月が質問した。
『妹に…頼まれたんだ…』
赤毛の人が答えた。
『それなら、甘栗むいちゃいましたってやつがおすすめです!!あと、チーズドッグとか!すぐそこのお店にありましたよ!』
衣月がそう答えた。
『ほぉ…それはいいかもしれんな。世話になった。』
紅孩児が去ったあと…
『ねぇお姉さんたち?可愛いじゃん?』
『俺らと遊ばねぇ??』
チンピラ的な青年達に声をかけられた。
『男は間に合ってるのでお引き取りください。』
衣月がそう言ったが男たちは引かない。
そこに…
『おい、俺たちの女になにか用か?』
紅孩児と独角兕が睨みを効かせると男たちは一目散に逃げていった。
『おい…誰がてめぇの女だゴラァ!!あたしには愛する彼氏がおるんじゃーー!!!』
『まぁまぁ…助けてくれたんですからいいじゃないですか。』
突然、ブチ切れる衣月をなだめる里白。
『里白もいるだろがっ!!なんとか言わんかいっ!!』
それでも収まる様子がない衣月。