第18章 悪木盗泉
次の日…
『もう、自分を売ったりなんかしません。あぶない薬の売買もね。』
里白は異母兄弟である兄のアジトに出向いて言った。
後ろでは衣月が悠長にタバコを吹かしている。
『そうか。でもなぁ?簡単にはいそうですかって言うわけねぇだろ?』
兄がニヤリと微笑んで言うと里白たちを男が囲んだ。
『なにこれ?やっちゃっていいの?』
衣月がニヤリと微笑んだ。
『やっていいと思いますよ。』
里白はその言葉にニヤリと微笑んだ。
『お前…随分と胸でけぇな?坊さんにしておくにはもったいねぇ…俺らと気持ちいいことして稼ごうぜ?』
取り囲んでいる男達の1人が言った。
『ふーん。どんな気持ちいいことしてくれんの?あたしのダーリンよりも気持ちいいことしてくるってわけ?』
『ダーリン?お前…相手いんのか?とんだ生臭坊主だなぁ?経験したことあんなら話が早い。黙って脱げば痛いことしないでやるぜ?』
衣月の言葉に男達がニヤニヤしている。
1人の男が衣月に近づいた時だった。
ーーガゥンっ!!
『なんだっ!?』
突然、聞こえた銃声に男たちは驚いている。
『大丈夫って言ったでしょ?全く…心配症なダーリンだなぁ…』
衣月はどこか嬉しそうに言った。
『おせぇんだよ…変態女…』
『うるせぇわ。ハゲエロ坊主っ!!』
『そんなこと言っていいのか?もう、抱いてやんねぇぞ?』
『あ、それはあたしのお股が耐えられない!』
『ふんっ…で?お前たちはコイツがお前のような雑魚に股開くとでも思ってんのか??』
三蔵は男たちに向かなおって馬鹿にしたように言い放った。