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~桜の木の下で~

第18章 悪木盗泉



『なぁ…八戒…独角兕…なんでキンシンソーカン?ってなんでそんなにダメなんだ?好きだったらそんなのどうでもいいじゃん!!』

悟空が部屋でくつろいでいると
突然、そんな事を言い出した。

ちなみに

三蔵&衣月

悟浄&里白

八戒&悟空&独角兕

という部屋割りだ。

『確かに、悟空の言う通りです。しかし、世間的にはダメなんです。それと、近親交配は産まれた子供が健康ではなくなってしまう可能性もあるんです。だから、世間はそれを気にするのでしょう…』

八戒は悲しそうな顔で言った。

『だろうな…世の中ってのは難しいことばっかりなんだ。』

独角兕も悲しそうな顔で言った。

『ごめん…嫌なこと聞いて…』

2人の様子に悟空も悲しそうな顔をしている。

『いえ、良いんですよ。でもね?悟空…僕は花南と出会えて愛し合えたことを後悔はしてませんよ。とても幸せな時間でしたから。』

八戒はそう言って微笑んだ。

『俺もだな…俺に親父の面影を感じて幸せそうな顔をしている母さんを見ていると、俺も幸せな気分にはなった。幼い悟浄からしたら辛かった事かもしれねぇけど…アイツが今、幸せになれる手助けになる道を作ってやれたなら、あの時の事も必要だったのかもしれねぇな。』

独角兕もそう言って微笑んだ。

『そっか!悪いことばかりじゃねぇんだな。良かったな!八戒も独角兕も!』

どう言えばいいか分からなかったのだろう。
それでも、悟空までもがなんだか幸せな気持ちになっていた。


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