第15章 琴瑟相和
「どういうことよっ!!なんでよっ!!」
妖怪の1人が喚く
「さぁな…おい…てめぇら…俺の女を泣かせた落とし前はどうつけるつもりだ?」
三蔵は衣月を横にしっかりと抱いて足元に倒れる妖怪2人に銃を向けた。
「なんなのよっ!!そんな小娘のどこがいいのよっ!!見掛け倒しで女らしくもないじゃないっ!!」
妖怪は怯まず喚いた。
「男が全員、女らしい女に惚れるとでも思ってるのか?俺としては着飾るだけで守られっぱなしの女なんて要らん。てめぇの面倒ぐらい自分で見れた方がいいだろうが。」
三蔵は妖怪2人に銃を向けたまま冷たい口調で言い放つ。
「あたしも守られるだけの女になんかなりたくないの。着飾るだけ着飾っても見せかけだけの言葉を吐いても誰も認めてくれない。誰も愛してくれない。あんたらにもそれが分かる人になってほしい。」
衣月は諭すように淡々と妖怪2人に言った。
『なによっ!!同情なんてしないでよっ!!あんた達になんてあたし達の気持ちなんて分かるわけないのよっ!!』
妖怪の1人が喚いた。
「分かるわけないじゃん。あんたじゃないんだし。だからといって、他人の愛する人を奪っていいって誰が決めた?そんな権利はアンタらにはないはず。」
衣月は淡々と言った。
いつもの有無を言わせない瞳で……
妖怪たちは改心したようで解毒剤を里白に〖ごめんなさい…〗と言って渡した。