第8章 訓練に訓練、そしてちょっとの甘さ
―翌日の訓練。
「はいみんな、整列して!」
パン、と手をたたく音と、ナナバの声が聞こえる。
集合の合図だ。
各々準備運動をしていた兵士たちが素早く移動し始める。
「なぁ、俺たちの中で誰が一番早くいけるか勝負しないか」
「いいぜ、乗った」
ティアナは新兵同士、3人で固まって運動していた。
まぁ、ティアナはそこにいるだけで一人だったが。
マルクとカイは時々こうやって勝負してる。
いつもは傍観しているだけだったが、ベルと仲良くなって
素直に戻り始めてきていたティアナは、ふとこの勝負に
参加しようと決めた。
「…私も乗った」
まさかティアナがやると思わなかったのか、二人とも間抜けヅラだ。
いや、自分から話しかけたのが意外だったのかもしれない。
ティアナは普段話さなかったので(ベル除く)。
二人が呆けてるうちに、とティアナは立体機動で飛ぶ。
それを見てようやく我に返った二人もあとから飛んできた。
が、ティアナに追い付けるはずもなく勝負はティアナの勝利で
終わったのだった。
同じ班の兵士がナナバの前に整列した。
他の班も同様に自分の班のリーダーの前に並ぶ。
今日の合同班はどこかな…
ティアナはあたりを探してリーダーを見る。
なんと、今日はハンジと…最悪なことにリヴァイだった。