第11章 初陣
そして思い出すのは、リヴァイの後悔しないほうを選べ、という言葉。
確かにティアナは新兵で経験も少なくて、足手まといになるかも
しれない。
先輩二人は長年コンビを組んで息があっていて、それに比べティアナは
コンビを組むのが苦手だ。
でも。
ティアナだってずっと訓練を頑張ってきたし、何よりリヴァイ
直々に教わっているのだ。
ただ守られるだけの何もできない子供じゃない…!
今となっては先ほどの遮蔽物が羨ましいが、そんなことは言って
られない。見渡す限り所々木があるだけで平地だが、戦いづらく
たってやるしかないのだから。
ティアナは黒の信煙弾を打つと巨人がいるほうへミッドナイトを
走らせた。
並走させていた馬は放し、まっすぐ進ませ誰かのところへ行かせる。
「ミッドナイト、行くよ!」
私の声に応えて、ミッドナイトは大きく嘶いた―