第8章 こわい夢 『キミのとなりで ずっと』より
-Oside-
休み時間。
いつもなら翔くんとイチャイチャしてるニノだけど、今はスヤスヤお昼寝中。
無防備な寝顔はとっても可愛い。
翔くんなんて溶けそうなくらいデレッデレな顔で、ずーっとニノの頭を撫でながら、飽きることなく可愛い寝顔を見続けてる。
「ニノに穴が開きそうだな」
潤がそんな翔くんを見て呆れたように笑った。
「ふふ、仕方ないよ。こんな可愛い顔で寝てるんだもん」
「でもニノがこんな人がいる所で寝るなんて珍しいよねぇ」
「うん」
雅紀も一緒にニコニコと見ていたけど、ふいにほんの少しだけ顔を曇らせた。
そうなんだよね。
ニノってゲーム大好きで、よく寝不足になってるけど。
眠そうにしてることはあっても、実際に寝ちゃうことは滅多にないんだ。
どこでも寝れる俺と違って、ニノが学校でこんな風にうたた寝するのは珍しくて。
俺もちょっとだけ違和感を感じてた。
「体調悪いとかじゃないといいけど」
「うん…」
雅紀の心配はわかる。
思い返してみれば今日のニノはちょっと元気がなかったような気がしなくもない。
翔くんの隣でニコニコはしてたけど、ちょっと動きが鈍かった…かもしれない。
まぁ、そういう風に見ようとすればそう見えるって程度だけど。
こんな心配ただの杞憂で済めばいいな。