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となりの彼。【黒子のバスケ短編集】

第19章 となりの黒子くん*back ground



あんまりにも気持ちよさそうなその寝顔を
できればずっと見ていたい、と思ってしまいました。
でも僕が一人で日誌を書いてしまったら
間宮さんは怒ると思うので 仕方なく起こします。

「起きてください 間宮さん」
「…はい?」

眠たげな目をこすりながらむくりと起きる間宮さん。
なんだか申し訳ない気持ちになります。

「よかった やっと起きてくれました」
本当はもう少し寝ていてほしかったのですが。



今日がバスケ部休みの日でよかったです
いつも通りなら こうして間宮さんとゆっくりするなんて
できなかったんですから。

僕が書き込むことを読みあげていると
間宮さんがペンを動かす手を止めて
おもむろに聞いてきました。

「黒子くんてさ バスケ部入ってるんだっけ」
「はい」
「うちのバスケ部って強いの?
なんか去年できたばっかりって聞いたんだけど…」
「強いです でも日本一になるためには
もっともっと強くならないと」

僕がそう言うと 間宮さんは目を丸くさせました。

「日本一?またおっきくでたねー」
「そうですか?」

うーん、と唸る間宮さん
でも…と言葉を続けます。

「でもモチベーションが高いのはすてきだと思う」



間宮さんは そう言ってにこ、と笑いました。



日本一なんて 確かに夢を見ているのかもしれません
後ろ指を指す人もいるでしょう。

でも 間宮さんの笑顔を見て
初めて認められた気がしたんです。
僕のやってきたバスケを 僕の信念を
貫いてもいいんだって。



「部活たのしい?」

そう聞かれて つい頬がゆるみます。

「はい すごくたのしいです」

もちろんバスケ部は楽しいです
でも 今日だけはこうして間宮さんといたい、
なんて考えてしまうのでした。



to be continued**
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