• テキストサイズ

依存愛-彼と過ごした3000日-

第1章 夜暁


「おやすみ、花。少し寝てな」



やっと頭が朝日を認識した頃。
彼はおでこにそっと口づけを落とすと。
ジャケットに袖を通して、そのまま玄関を出ていった。
私は。
重くなる瞼に逆らえずに。
そのまま引き込まれるように、目を閉じたんだ。





…………………………



    ……………………………




「おはよう、花」
「おはよ」

まだまだだるおもい体を無理矢理起こして。
働かない頭で真横を見れば。



「ずいぶんと昨日はお盛んだったようで」


大学時代からの腐れ縁、の、彼女、藤崎 澪(ふじさきみお)がにやにやしながらこちらを見つめていた。


「会ってません」


バタン、と勢いよく更衣室のロッカーを閉めると。


「キスマークついてるよ」

間髪いれずに漏れでた言葉。


反射的に両手を首もとに持ってった。


「……………」


頭が指令を出す前に、勝手に体が動く。
つまり、条件反射だ。
条件反射は条件反射で、勝手に体が動くんだから仕方ない。



冷静な思考回路が戻るまでに1秒未満。

だけど。
彼女を楽しませるには十分な時間だ。
/ 256ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp