第2章 序章
「はぁ…はぁ…やっとついたぁぁ〜…」
「うむ!よくやったぞ!主よ!主のおかげで目的地に着いたぞっ!」
あれから30分程、藍裡をおぶって学校についた。
こいつはずっと俺の背中であれやこれや文句を言いながらだったけど…。
「お前さ、少しは自分で歩けよ…。牛になるぞ…」
「む?牛?何故牛なのじゃ?お主、訳のわからぬ男じゃの」
面倒くさい。何こいつ本当生意気だわ。
俺は内心そう思いながら、藍裡を降ろし学校内に入る。
「後は自分でできるだろ。俺はここでお前とおさらばだ。頑張れよー」
後ろを向き、手を軽く降る。すると、藍裡から「うっ…」と声が聞こえた。
ぱっと振り返ると、藍裡はぼろぼろと泣いていた。
「えぇ!?な、なんで!?何故!?」
「うっ……ぐ…ふぇえぇぇ〜………んぐっ………妾、ないてなんか、ないぞぉ……ひっくっ………」
と、言いつつも涙の方は一向に止まらない。俺、泣かせたのか…?
「え…ちょっ…「「「びぇぇぇええぇぇぇぇぇええぇん!!!!」」」
ええぇぇえ、すげぇ泣き声だな……じゃなくて!
「お、落ち着け」
「びぇぇぇええええぇぇぇぇん!!」
「ああ!もう!」
俺はこれしかない、と思い、頭を撫でてやる。
藍裡はゆっくりと泣くのをやめた。
「…………ひっ…く……」
「大丈夫…か?落ち着いたか?」
恐る恐る聞くと、藍裡はゆっくりと俺の顔を見た。
「お主……意外と……親切じゃな…」
意外とはなんだ意外とは。てかそこかよ。
「はぁ…。職員室まで。連れてくから、もう泣くなよな」
俺がそういうと藍裡の目は涙のせいか、余計にキラキラと輝いていた。その目で俺を見るな、眩しい…!
「うぬ!!ありがとうなのじゃ!」
にこっと笑うその謎の子は一瞬だけ、俺にとっての妹みたいな存在な感じがした。
そして俺は、藍裡の手を繋ぎながら校舎に入った。