【コナン・まじ快】薔薇を食べる【工藤新一・黒羽快斗】
第4章 5月
「加賀美輝明の情報だよ」
私から手渡された書類に目を通し、ローテブルに置くと新ちゃんは私の名を呼んだ。呼ばれて彼に近寄ると腕を引かれてソファーに押し倒される。怒った新ちゃんの顔に私は?マークを浮かべた。
「新ちゃん…」
「キス…」
「え」
「キスしただろ」
悲しそうな顔をした新ちゃんに私はクスリと笑って彼の唇に口付けて、抱き締める。
「おい、俺は怒ってるんだ」
「愛のないキスはただの挨拶よ。手っ取り早く終わたいから…それには早く関係を進めたかったし…」
「相手は組織の人間だぞ!もし、オメーに何かあったら!」
顔を上げて叫ぶ彼の頬を撫でて私は微笑んだ。
「ありがとう。でも、私新ちゃんの力になりたいから…私の武器ってこの見た目くらいだし」
「んな事ねぇよ!」
「!」
「ったく…危なっかしい女だぜ。オメーは、工藤新一の相方なんだ!それに俺は見た目だけの女に惚れねぇーよ!」
「新ちゃん…」
起き上がって腕を組み、そっぽを向いた新ちゃんの耳が赤く染まってるのが見えて心が暖かくなる。なんて、可愛い人なんだ。
「オメーは…良いとこ沢山あるだろ」
「……例えば?」
「っ…優しいとことか、面倒見がいいとことか…努力家なとことか…」
「ふふっ、新ちゃん可愛い」
「んなっ、か、可愛いくねぇし!可愛いのは、桃の方だろ」
照れたように私を見てそう言った新ちゃん。嬉しい、ギューってしたいなー、でも今したら怒られるんだろうなーと考える。
「そっかー、新ちゃん私のこと可愛いんだ」
「ったりめーだろ」
「じゃあ、大好きな新ちゃんに心配かけないように頑張るね」
「おう」
「あ、ねぇねぇ!この髪色どう?可愛い?」
首を傾げて聞く。全体を鮮やかな青に染め直したボブヘアがサラりと揺れる。新ちゃんはフッと綺麗な笑顔を浮かべる。
「あぁ、可愛い。よく似合ってる」
「良かった」
「色落ちって言うんだったけか…楽しみだな」
「うん!色落ちしたらもっと可愛くなるよ」
私は笑って結局新ちゃんに抱きつく。すると、おい!と言われたが優しく頭を撫でて受け入れてくれた。