【コナン・まじ快】薔薇を食べる【工藤新一・黒羽快斗】
第3章 4月
「確かに、性について考えることによって考え方の視野が広がり推理力が向上するかもしれない」
「女心を知る的な」
何言ってんの?と私は息を吐いて、また座り込む。
「快斗いつまで笑ってんの」
「だって!推理力向上!ひぃー!あっははははは!!」
「笑いすぎだっての」
「まぁ、確かに推理力向上はびっくり」
私も呆れた笑いを零すとやっと、落ち着いたのか快斗はゆっくり話し出す。
「桃が言ってのは、性に興味がない訳じゃないんだし恋人もいるんだからそーいう話しないの?って事だよ。彼氏としての悩みとか、彼女とどうやっていい雰囲気に持ってく?とか。年頃の彼女持ちの男4人集まって話す事が事件の話題?嘘でしょ?って」
「ありがとう快斗」
「大方服部辺りが和葉ちゃんの相談でもすると思ったから気を使って、居なくなろうとしたんだろ?」
「そうそう!」
私が頷くと3人は、納得したような顔をする。
むしろ、あんだけ推理出来て察せないのかこいつら、女の子に何言わせてんだ本当。
「なるほどな…」
「まぁ、あなた達の事だから変なプライドが邪魔して聞けないんでしょ?」
「うっ…」
「げっ…」
図星と言わんばかりに服部くんと新ちゃんが顔を引き攣らせる。
私はカフェオレを飲んで、服部くんが持ってきたせんべいを食べる。
「服部くんなんて奥手だし、白馬くんは本気な子には手出せないみたいだし」
「桃がなんで知ってんだよ」
あーんと口をあける新ちゃんにポテチを食べさせて私は、首を傾げた快斗にスマホを見せた。
「和葉ちゃんと青子ちゃん悩んでるから、彼氏がなかなか手出してくれないって」
「なんやて!」
「天羽さん本当ですか」
「私、2人の友達だからそう簡単には教えられないけど…女って好きな男のいろんなとこ見たいって思ってるものだし。カッコつけたい、余裕があるって思わせたいだろうけどたまには甘えて素直になってあげたら?女は1度この男って決めたら、余程の事がない限りちゃんとついて行くから」
「やっぱり、今日は失礼するよ。ケーキ屋にでも行って恋人の元へにでも行ってくるかな」
「せやな」
立ち上がった服部くんと白馬くんに手を振って見送る。新ちゃんは私を後ろから抱きしめた。
「すげぇな」
「友達の為だしね」
ファイト!と心の中で和葉ちゃんと青子ちゃんにエールを送った。