important Birthday(太輔くんB.D記念)
第1章 不安な時間
ひと通り準備を終え、ソファーに座りテレビをつけた。
アナウンサー『○○時名古屋発の新幹線が、この大雨の影響で立ち往生している模様です』
「えっ?この新幹線って、もしかして………」
太輔からの通話時間を確かめる。
「やっぱりそうだ」
ニュースで流れている新幹線は、まさに太輔達が乗っているはずの新幹線だった。
私は急いで太輔に電話した。
アナウンス『只今大変掛かりにくくなっております。時間をおいてからもう一度お掛けください』
何度掛けても、同じアナウンスが繰り返されるだけ。
しかたなく携帯をテーブルに置き、ニュースを食い入る様に見た。
夕方になっても太輔と連絡が取れず。
外は相変わらず嵐のような雨。
時間だけが無情にも過ぎていった。
自分自身に大丈夫と言い聞かせるけど、心の中は寂しさと不安でいっぱいだった。