第3章 day2 「入間銃兎」
喉奥から引き抜かれた陰茎。
酸素が一気に入ってきて体を丸めて噎せていれば、枷が外れふわりと体が浮いた。
「なに…?」
「風呂です。時間がないので体私が洗いますね?」
「すいません…」
風呂場に連れて来られると床に座らされ暖かなシャワーを浴びる。
手にボディソープをつけた入間さんの手が私の体を清めていく。
「無理させましたね、すいません。」
相手の謝罪に首を振れば、暖かなお湯が体にかかる。
「また呼んでも良いですか?貴女は体の相性が良い。」
私の正面でシャワーを浴びせながらそう問う入間さんの声は温かくて優しくて、私でよければ、と伝えれば、入間さんは柔らかく笑った。
風呂を出て新しい着替えに着替えると荷物を整え、身支度を整えている入間さんに向き合った。
「本日はありがとうございました。…きもち、よかったです。」
ぺこりと頭を下げれば、吹き出すような笑い声。
驚き顔を上げれば入間さんがお腹を抱えて笑っている。
「本当っ…貴女は……」
ひとしきり笑った入間さんは私の唇を優しく奪うとふわりと笑う。
「近いうち絶対に呼ばせていただきますね?」
「お呼びいただけるの、楽しみにしています。」
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部屋を出てホテルの前に迎えにきた車に乗ると、荷物を足元に放りシートに横になる。
「すいません…今日、この後予約ありますか?」
「今のところないみたいだから待機所戻ってきてって言われてます。」
「じゃあ…今日は終わりじゃだめですか?」
いつも以上に体が消費していて動きたくない。
瞼が重くてすぐにでも眠ってしまいそうだ。
わかりました、とドライバーさんは電話をかけ始め、その声を聞きながら私は車内で眠りに落ちたのだった。