第4章 生徒会
-Sside-
中休み。
教室でカズや潤たちとまったり過ごしていたら
「櫻井ー!呼ばれてるぞー!」
ドア付近にいたクラスメイトから声を掛けられて。
振り返ると、ドアの向こうには見知った顔。
内心舌打ちしたくなる。
「翔ちゃん…」
でも俺のそういう感情を敏感に察したのか、カズが心配そうな顔になってしまったから慌てて笑顔を作った。
「大丈夫。ごめんね、ちょっと行ってくるね」
「うん…行ってらっしゃい…」
カズの頭を撫でてから、俺を待つその人の元へ向かう。
カズがまだ不安そうな目をしているから、本当は一瞬だってそばを離れたくないけれど。
立場的に無視をできる相手ではないから仕方ない。
今からされる話の内容も嫌ってほど分かってるから気が重いんだけど。
さっさと話を切り上げて戻ろう。
「よう、櫻井…」
「お断りします!」
相手が話し出す前に、にっこり笑って先回りする。
「お前なぁ…まだ何にも言ってないだろ…」
「でもこの話ですよね?」
呆れたように俺を見る相手に、分かりきったことを確認すれば
「……まぁ、そうなんだけどな」
その人…岡田先輩は苦笑いしながらあっさり頷いた。