第2章 誕生祝い to Nino
ニノはずっと指輪を眺めながら幸せそうに笑ってて。
からかおうとした雅紀とギャーギャー騒いでたかと思えばコソコソ内緒話を始めて。
よく分からないけど、とにかくニノが楽しそうで嬉しい。
微笑ましく見ていたら、急に右手があったかいものに包まれた。
驚いて振り向いたら、すぐ近くに潤の顔があって。
潤と手を繋いでるんだって分かったら、顔がボンッと熱くなった。
こういうのまだ慣れないんだよ///
「一件落着したんだからさ、最後くらい俺のこと見てよ」
顔を上げたら潤が優しい顔をして俺を見てた。
本当に愛おしいものを見るような目で。
それが恥ずかしくて、でも嬉しくて。
「…見てるよ、いつも。だって俺の王子さまは潤だもん…」
いつもの俺なら絶対言わないような言葉がポロリとこぼれた。
恥ずかしくて死にそうかも…
でも夢の国マジックなのか、それともニノたちに感化されたのか。
言いたくなったんだ。
そりゃ、ニノは大切だけど。
最近はサプライズで頭がいっぱいだったけど。
俺の特別は潤だって…潤だけだって…
潤は相当驚いたのか目をまん丸に見開いて俺を見てたけど、その顔がだんだん綻んでいって。
さっきのニノに負けないくらい幸せそうな顔になった。
目の前には変わらずラブラブなニノと翔くん。
雅紀と風間の距離も朝より確実に近くなっている。
笑顔のみんなを見つめながら、俺もすごく幸せな気持ちになって。
この幸せがいつまでも続くことを祈りながら、夢の国を後にした。