第18章 誕生祝い to Masaki * 3rd
-Nside-
「ニノ、大ちゃん…あの、ちょっと相談があるんだ…」
風間にそんな風に声を掛けられたのは、雅紀の誕生日が近づいてきた12月半ばのある日のことだった。
わざわざ雅紀がいないタイミングを狙って。
しかもすごい神妙な顔をしてるから、てっきりケンカかなんかしちゃってその相談だと思って。
「どうしたの?雅紀に何か嫌なことされた?」
「え?ケンカ?珍しいねぇ」
「雅紀をとっちめればいいの?」
「それなら任せてよ。俺がお灸を据えてあげるね」
智と2人、けっこう真剣に雅紀をこらしめる計画を立てようとしたんだけど。
「ちがうちがう!ケンカなんてしてないよ!相葉ちゃんはいつだって優しいから!そんな怖いこと計画しないで!」
風間は慌てて否定した。
否定っていうかただの惚気だけど。
「あら♡惚気られちゃったね、智」
「ごちそうさまだね、ニノ」
必死に雅紀を庇う風間が可愛くて。
智とくすくす笑っちゃったら、風間は真っ赤になってしまった。
本当に可愛い♡
「…もう、からかわないでよ」
「ごめんね」
風間がへにゃって情けなく眉毛を下げちゃったから、これ以上は可哀想かなと思って素直にやめる。
「でもケンカじゃないなら相談って何?」
改めて尋ねると、風間は今度はぽっと頬を赤く染めた。
「その…もうすぐ相葉ちゃんの誕生日でしょ?それで…その…」
「ああ!プレゼントの相談?」
なるほどなるほど。
納得だよ。
そうだよねー、雅紀の誕生日すぐだもんね。
風間ったらモジモジ照れちゃって可愛い!
それに風間が俺たちにこんな相談持ち掛けてくれたのが嬉しい!
「うん…プレゼントっていうか…ちょっと違うんだけど…でも…そんな感じ…」
はて?プレゼントとはちょっと違うそんな感じのものって何だろ?
「雅紀には内緒で?」
「うん、内緒に…したい…///」
「オッケー♡」
何だかはっきりしないけど、要は雅紀の誕生日にサプライズしたいってことだよね?
いいねいいね!
なんだか楽しくなってきた!
いつもお世話になってる風間のために、ひと肌脱ごうじゃないの♡