第16章 誕生祝い to Satoshi * 3rd
-Oside-
今年の俺の誕生日祝いは、みんなで臨海公園にやって来た。
敷地内にある水族館を朝から楽しんで。
お昼は潤とニノがお弁当を作ってきてくれたから、芝生の上で遠足みたいに敷物を敷いて食べた。
食後には、みんなでキャッチボールしたりフリスビーしたりして体を動かしたりして。
今日は天気も良いし、この季節にしては気温も高くて何をしても気持ちが良い。
「ねぇ!次は観覧車乗ろうよ!」
「観覧車は暗くなってから!夜景見たいから!」
「はいはい」
ひとしきり遊んだ後、雅紀が大きな観覧車を指さしたけど、それはニノによって後回しにされた。
もちろん夜景も綺麗だろうけど、ニノの本音は高いところが苦手な翔くんのために暗くなるのを待ちたいんだって分かるから、誰も反対はしない。
でも、それじゃあ次はどうしようか…なんて考えていたら。
「ねぇ!せっかくだから海見に行こ!海!」
海がそんなに好きじゃないニノがそんなことを言い出すから、ちょっと驚いた。
泳ぐわけじゃないし、見るだけならいいのかな。
俺は冬の海も好きだから全然いいけど。
「海ー?別にいいけど、泳げないじゃん」
「雅紀は泳いでもいいよ?」
「風邪ひくわ!」
「大丈夫でしょ!ナントカは風邪ひかないって言うじゃん!」
「おいっ!」
気がついたらニノと雅紀がまた喧嘩してて。
「きゃー!助けて、翔ちゃん!」
「おいで」
「ふふ♡翔ちゃん大好き♡」
逃げてきたニノを翔くんがデレデレしながら抱きとめて。
「仲良しだねぇ」
「今日も通常運転だな…」
風間は微笑ましそうに見守ってるし、潤は呆れてるし。
うん、今日も平和だね。