第7章 誕生祝い to Masaki
「おまえ、なんで知ってんだよ!??」
「あ、やっぱするんだ?」
口を押えてたニノの手を引っペがして、小声で詰め寄ったら、ニノはにまーっと笑った。
………っっっ!!
やられた!!
「カマかけたのかよ!!」
「んふふ♡絶対そうだと思ってたもんねー」
怒ってもニマニマ笑うニノはどこ吹く風で。
がっくりと肩が落ちるのが自分でも分かった。
まさかニノにバレてたなんて…
なんか猛烈に小っ恥ずかしいんだけど!!
風ぽんのことが好きだって、俺が気付いたの昨日だぞ?告白しようって決めたのも昨日だぞ?
なんで昨日の今日で、もうニノが気付くわけ?
この観察眼、本当に怖ぇよ…
思い返せば昔っから、ニノには嘘も隠し事も通用しなかった。
雅紀は分かりやすいんだよって何度言われたか分からないもんな。
自分のことにはめちゃくちゃ鈍いくせにさ。
人のことはよく見てんだよな…
「何ぶちぶち言ってんの!ほら、背筋伸ばして!」
盛大にため息を吐いてたら、バシッと背中を叩かれた。
「痛てーな!」
「ま、がんばんなさいよ!」
ニノはパチッとウインクを残して、やたらご機嫌で離れていった。
はぁぁ…
でも、まぁ。
きっとこれは素直じゃないニノなりのエールなんだろう。
ありがたく受け取っておこう。