第7章 誕生祝い to Masaki
今朝、駅に向かってる時、ちょっと去年を思い出して。
もちろん、去年と今年は状況が違うって分かってる。
ニノも智も今はちゃんとお付き合いしてる恋人がいる。
それでも。分かってるけど。
もしかして今年も両手に花になっちゃったりして…なんて、淡ーい淡ーい期待を抱いてみたりして。
んで、ニノたちがやって来た瞬間に打ち砕かれた。
ま、分かってたことだからいいんだけどさっ!
ニノと翔くんも、智と潤も、今日は朝からびっくりするくらいラブラブで。
通常の何倍も甘くて、ずっとハートを撒き散らしてる。
ニノたちは…まぁ、いつものラブラブの延長線って感じだけど。
智たちが人前でこんなイチャついてるのは珍しくて、なんかドキドキしてしまう。
智たちも昨日デートだったみたいだし、何かあったのかな?
俺は……あった。
自分の気持ちに気付いてしまった。
風ぽんのことが好きだって…
その感情はずっと自分の中にあったものだけど。
友情だと思ってたんだよ。
大切な親友だって。
でも昨日急に気付いちゃったんだ。
これは友情じゃなくて、恋愛感情だって。
思い返してみれば、最近何度も風ぽんのこと可愛いって思ってたし、何度も胸がドキッとしてた。
そんなの友だちに抱く感情じゃないよね。
だから、きっと俺は昨日よりずっと前から風ぽんのこと恋愛対象として好きだったんだよ。
それに昨日やっと気付けたんだ。