第7章 誕生祝い to Masaki
-Aside-
今年の俺の誕生日祝いはニノが行きたがってた大きめの水族館に行くことになってる。
そもそもは1ヶ月前の智の誕生日に…ってニノが提案したんだけどね。
あの怪我の一件から、ちょっと病的なまでに過保護になってしまった翔くんと智に反対されて。
ニノが爆発した。
これね、本当に珍しいことなんだよ。
ニノってワガママっぽく見えがちだけど、本当は自分のことなんかどうでも良くて、いつも人のことばっかり考えてて。
横で見てるだけの俺まで息苦しくなるような2人の過保護の押し付けにも黙って耐えてた。
自分の窮屈さより、2人の気持ちを優先させてたんだろうね。
でも限界がきて。
んで、爆発したと。
俺はね、爆発してくれて良かったと思うんだ。
ニノの場合、外に出せずに溜めて溜めて溜め込んで、静かに体調崩したりしそうだからさ。
ああやって分かりやすく出してくれて安心した。
そして、涙目で訴えるニノが可哀想でつい口を挟んでしまった。
だってさ、もちろんストレスが溜まってたから爆発したんだけどさ。
その理由が智の誕生日を祝いたいからなんだよ?
いじらしすぎでしょ!
それにどっちにしろ、あの過保護状態はニノがそろそろ限界だと思ってたんだよ。
だから俺なりに考えて、ベストな提案をしたつもり。
翔くんと智が気持ちを切替える良い機会になったし。
1ヶ月のリハビリ期間を経て、2人ともだいぶ落ち着いて。
ニノはまた心から笑えるようになって。
本当に良かった良かった!だよ!